2012年01月22日
”バル”と”街コン”の違い
再開最初の投稿は、私も実行委員のはしくれである「静岡おまちバル」について詳しく紹介を書こうかと思いましたが、意外と質問の多い『”バル”は、いま流行りの”街コン”の一種?』への回答を考えてみたいと思います。
結論を先に書くと、『かなり異なります。同じ時期に始まりましたが、当初から別々です。また、バルの方がちょっとだけ早く始まっています。』
”バル”の発祥は、2004年2月の「函館西部地区バル街」です。すでに16回もバルを開催している函館の場合は、スペインバスク料理の深谷さんという方が中心となって、スペイン料理フォーラムの前夜祭として企画したものです(深谷さんには、昨年11月の「カリヤンナイト」でお話をさせていただきました)。最初は25店舗、チケット400冊だったものが、いまでは65店舗、チケット3,900冊となっています。
スペインの立ち飲み居酒屋「バル」が集まる街角のように、はしご酒をしながら街歩きを楽しむ。数枚つづりの券を買い、1枚で飲み物1杯とつまみ(ピンチョス)が1皿楽しめる。そして、バルの魅力はなんといっても、地図を片手にどこのお店をまわろうかと考えること。チケットを買った際に受け取る「バルMAP」。バルに行く前に、ずっと前から、どこの店をまわろうかな、どのルートでまわろうかな、この店が混んでいたらこっちにしようかな、とまるで遠足に出かける前のような楽しみ方ができます。ですから、チケットは当日引き換えではなく事前に確保しておくことをお薦めします。
以上は主観的な魅力ですが、客観的に考えてみると、確かにチケットがお得感がありますし、そのときの非日常性の盛り上がり、当然全部は廻りきれないために次回に期待が続く、参加者同士のコミュニケーションが進む、などがありますが、バルの最大の魅力は、お店の側にとって【お店の中、お店の人を知ってもらえる】と【お店が努力しなければ、バルに参加してもお客は入らない】という点です。参加するお店にとっては、お店を知ってもらえる大きなチャンスです。来ていただいたお客さんが店内を見て雰囲気を気に入ってもらう、店主や店員さんと会話が弾む、ということがあれば再び来店してもらえる可能性が高まります。ただ、MAPのコメントやバルメニューの工夫、さらにはその日の口コミやツイッターなどの評価で来店者数は大きく変わってきます。今回のおまちバルも84店舗あるのですから、極端なはなし、一人もお客さんが来ない店もあり得ます。お店にとっては気が抜けないところです。
一方、“街コン”のルーツは、宇都宮の「宮コン」です。こちらも2004年8月からで、年6回開催していますから、もう36回になりますね。一人でも参加できる合コンで、最初のお店だけは指定されますが、時間内にいくつのお店をまわってもOKで、お店はすべて貸切で飲み食べ放題、ただし男性料金が女性料金の倍というのが基本です。ただ、他地域では、一人では参加できないとか、お店の数や時間を指定するというものが多くなっているようです(静岡市のしずコンもそうなっていますね)。
さて、バルと街コンの違いは何か。チケット制でより多くのお店をまわって、そのお店のバルのためのこだわりメニューを少しずつ楽しむのがバルで、人との出会いを中心としながら飲み食べ放題するのが街コンということですが、街コンは最初のお店が指定されています。場合によっては2軒目まで指定されているところもあり、3軒しかまわれなくて2軒指定されたら、お客さん側の選択肢は非常に少なくなってしまいます。一方、店側は参加すれば最低限の稼ぎは得られるわけです。お店側の努力がどれだけ求められるかという点が、”バル”との大きな違いだと思います。
もちろんどちらも「飲み歩きイベント」であり中心市街地活性化イベントであるわけですが、具体的な目的の第一が「お店を知ってもらうこと」なのか「人との出会いを求めること」なのか、そして消費者側の視点で企画するか、お店側の視点で企画するか、という違いがあることがわかるかと思います。どちらも大事だと思いますので、双方が継続していくように努力してもらいたいと思います。
ただ、気になる点がないわけではありません。バルは関西、街コンは関東で爆発的に広がっているような気がしますが、主催者はやはり、先駆者イベントが継続できている点は何か、をよく勉強しておくことが重要です。調子に乗っただけで進めると頓挫します。この点もまたいつか書きたいと思いますが、すでに終了(休止)した”街コン”も出ていますので。
さて、再びバルの話です。
”バルイベント”は函館から全国に広がっています。ボンバールいしのまき(宮城県石巻市)、「伊丹まちなかバル」(兵庫県伊丹市、2009年~)、「ユルベルトKASHIWAX」(千葉県柏市、2009年~)、「バルウォーク福岡」(福岡市、2010年~)など。
県内では、「浜松肴町ほろ酔い祭り」(浜松市、2010年8月~)、「吉原バル」(富士市、2011年2月)、「三島バル」(三島市、2011年10月~)が先駆者です。 各地のバルでは独自の工夫がされています。また次の機会にはそのあたりを紹介したいと思います。
また、バルの魅力を維持するためには、参加店の努力の質を下げないことが重要です。そのために、参加店を厳選していく必要はあると思います。
【参考】
今後のバルイベント予定
2月 4日(土)第1回静岡おまちバル
2月15日(水)もりやまバル(滋賀県守山市)
2月25日(土)たかつきバル(大阪府高槻市)
5月12日(土)第2回三島バル
5月19日(土)第6回伊丹まちなかバル
(まだ秘密w)第2回静岡おまちバル
結論を先に書くと、『かなり異なります。同じ時期に始まりましたが、当初から別々です。また、バルの方がちょっとだけ早く始まっています。』
”バル”の発祥は、2004年2月の「函館西部地区バル街」です。すでに16回もバルを開催している函館の場合は、スペインバスク料理の深谷さんという方が中心となって、スペイン料理フォーラムの前夜祭として企画したものです(深谷さんには、昨年11月の「カリヤンナイト」でお話をさせていただきました)。最初は25店舗、チケット400冊だったものが、いまでは65店舗、チケット3,900冊となっています。
スペインの立ち飲み居酒屋「バル」が集まる街角のように、はしご酒をしながら街歩きを楽しむ。数枚つづりの券を買い、1枚で飲み物1杯とつまみ(ピンチョス)が1皿楽しめる。そして、バルの魅力はなんといっても、地図を片手にどこのお店をまわろうかと考えること。チケットを買った際に受け取る「バルMAP」。バルに行く前に、ずっと前から、どこの店をまわろうかな、どのルートでまわろうかな、この店が混んでいたらこっちにしようかな、とまるで遠足に出かける前のような楽しみ方ができます。ですから、チケットは当日引き換えではなく事前に確保しておくことをお薦めします。
以上は主観的な魅力ですが、客観的に考えてみると、確かにチケットがお得感がありますし、そのときの非日常性の盛り上がり、当然全部は廻りきれないために次回に期待が続く、参加者同士のコミュニケーションが進む、などがありますが、バルの最大の魅力は、お店の側にとって【お店の中、お店の人を知ってもらえる】と【お店が努力しなければ、バルに参加してもお客は入らない】という点です。参加するお店にとっては、お店を知ってもらえる大きなチャンスです。来ていただいたお客さんが店内を見て雰囲気を気に入ってもらう、店主や店員さんと会話が弾む、ということがあれば再び来店してもらえる可能性が高まります。ただ、MAPのコメントやバルメニューの工夫、さらにはその日の口コミやツイッターなどの評価で来店者数は大きく変わってきます。今回のおまちバルも84店舗あるのですから、極端なはなし、一人もお客さんが来ない店もあり得ます。お店にとっては気が抜けないところです。
一方、“街コン”のルーツは、宇都宮の「宮コン」です。こちらも2004年8月からで、年6回開催していますから、もう36回になりますね。一人でも参加できる合コンで、最初のお店だけは指定されますが、時間内にいくつのお店をまわってもOKで、お店はすべて貸切で飲み食べ放題、ただし男性料金が女性料金の倍というのが基本です。ただ、他地域では、一人では参加できないとか、お店の数や時間を指定するというものが多くなっているようです(静岡市のしずコンもそうなっていますね)。
さて、バルと街コンの違いは何か。チケット制でより多くのお店をまわって、そのお店のバルのためのこだわりメニューを少しずつ楽しむのがバルで、人との出会いを中心としながら飲み食べ放題するのが街コンということですが、街コンは最初のお店が指定されています。場合によっては2軒目まで指定されているところもあり、3軒しかまわれなくて2軒指定されたら、お客さん側の選択肢は非常に少なくなってしまいます。一方、店側は参加すれば最低限の稼ぎは得られるわけです。お店側の努力がどれだけ求められるかという点が、”バル”との大きな違いだと思います。
もちろんどちらも「飲み歩きイベント」であり中心市街地活性化イベントであるわけですが、具体的な目的の第一が「お店を知ってもらうこと」なのか「人との出会いを求めること」なのか、そして消費者側の視点で企画するか、お店側の視点で企画するか、という違いがあることがわかるかと思います。どちらも大事だと思いますので、双方が継続していくように努力してもらいたいと思います。
ただ、気になる点がないわけではありません。バルは関西、街コンは関東で爆発的に広がっているような気がしますが、主催者はやはり、先駆者イベントが継続できている点は何か、をよく勉強しておくことが重要です。調子に乗っただけで進めると頓挫します。この点もまたいつか書きたいと思いますが、すでに終了(休止)した”街コン”も出ていますので。
さて、再びバルの話です。
”バルイベント”は函館から全国に広がっています。ボンバールいしのまき(宮城県石巻市)、「伊丹まちなかバル」(兵庫県伊丹市、2009年~)、「ユルベルトKASHIWAX」(千葉県柏市、2009年~)、「バルウォーク福岡」(福岡市、2010年~)など。
県内では、「浜松肴町ほろ酔い祭り」(浜松市、2010年8月~)、「吉原バル」(富士市、2011年2月)、「三島バル」(三島市、2011年10月~)が先駆者です。 各地のバルでは独自の工夫がされています。また次の機会にはそのあたりを紹介したいと思います。
また、バルの魅力を維持するためには、参加店の努力の質を下げないことが重要です。そのために、参加店を厳選していく必要はあると思います。
【参考】
今後のバルイベント予定
2月 4日(土)第1回静岡おまちバル
2月15日(水)もりやまバル(滋賀県守山市)
2月25日(土)たかつきバル(大阪府高槻市)
5月12日(土)第2回三島バル
5月19日(土)第6回伊丹まちなかバル
(まだ秘密w)第2回静岡おまちバル
2012年01月22日
半年ぶりに再開
ご無沙汰しております。
「ぶらり影さん商店街ブログ」として何度か書きながら、半年間お休みしていました。でも、これではいかん!商店街に限定せずに、仕事で取り組んでいる”魅力ある個店の増加”に貢献できるように、個店のことやまちづくりのことなども書いていこうと思います。
ただ、デジカメは持っていないし、Xperiaの写真を転送するのは面倒なので、あまり画像は入らないかも、です。
「ぶらり影さん商店街ブログ」として何度か書きながら、半年間お休みしていました。でも、これではいかん!商店街に限定せずに、仕事で取り組んでいる”魅力ある個店の増加”に貢献できるように、個店のことやまちづくりのことなども書いていこうと思います。
ただ、デジカメは持っていないし、Xperiaの写真を転送するのは面倒なので、あまり画像は入らないかも、です。